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光触媒・無機・フッ素のサイディングを塗り替えると剥がれる? 高耐候サイディングの付着不良:メーカーの指定仕様、専用の下塗り、自宅の外壁の見分け方

公開 更新 次回更新予定 2027-04編集責任者 鈴木 章悟

色の違う2種類のサイディングの外壁

光触媒・無機・フッ素などで工場塗装された高耐候のサイディングは、ふつうの下塗り塗料では塗料が付きにくく、塗り替え後に剥がれやはじきが起きることがあります。ケイミューは光セラの塗り替えに「必ず指定の塗料と塗装仕様が必要」で、指定外では「塗膜のはがれ等の不具合が発生する可能性」があると明記し、現地で塗装した後の不具合は保証の対象外としています。大日本塗料・エスケー化研・関西ペイントは、こうした面に使える専用の下塗り材を出しています。塗り替える前に、外壁の製品名を新築時の仕様書やメーカーで確かめ、業者に「どの下塗りを、なぜ選ぶか」を聞いてください。

目次
  1. 何が起きるのか:塗ってすぐの剥がれ・はじき
  2. メーカーは何と言っているか
  3. 専用の下塗りを出している塗料メーカー
  4. 自宅の外壁が「難付着」かを見分ける
  5. 見積もりの前に業者に聞くこと
  6. よくある質問
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何が起きるのか:塗ってすぐの剥がれ・はじき

日本ペイントは、2000年代初頭から光触媒などの高耐久サイディングが増え、普及タイプの下塗り塗料では十分な付着性を確保しにくい場合があると説明しています。※1 フッ素樹脂や光触媒などで表面を加工したサイディングは塗料が付きにくく、光触媒のものへのクリヤー塗装は剥がれのおそれがあるので避けるよう案内しています。※2

住まいるダイヤルの相談事例には、築12年の戸建てを外壁全面塗装し、工事後1年弱で一部の塗料が剥がれ、業者から「下地となった既存の外装材は、塗料の付着性が良くないため、保証の対象外」と言われたケースがあります。弁護士は、既存の外装材が原因で塗料が付かない場合でも、事前に説明されていれば工事内容の変更などを検討できたときは、業者に説明義務違反を追及できる可能性があるとしています。※3 別の事例では、業者が既存塗装の問題だと主張したのに対し、保証書に5年の保証期間があるのだから補修請求は当然できる、と助言しています。※4

剥がれの一般的な原因や、やり直しを求められる場合は外壁塗装の剥がれで整理しています。

出典:※1 日本ペイント「よくあるご質問 No.18(高耐久サイディングの塗装改修)」、※2 日本ペイント「よくあるご質問 No.23(表面加工されたサイディング)」、※3 公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター(住まいるダイヤル)「専門家相談事例「外壁塗装のリフォーム工事後1年弱で塗料が剥がれてきた」」、※4 住宅リフォーム・紛争処理支援センター(住まいるダイヤル)「専門家相談事例「外壁塗装工事後、剥がれ、ひび割れ、ふくれなど不具合が発生」」

メーカーは何と言っているか

ケイミュー(光セラ・セラミックコートなど)

  • 光セラの外壁材を塗り替えても、再び光セラ仕上げにすることはできず、一般的な現場塗装仕上げ(フッ素・アクリルシリコン・ウレタン塗料仕上げなど)になります。※5
  • 「光セラ外壁材の塗り替えを行う際は、必ず指定の塗料と塗装仕様が必要となります。指定の塗料をお使いいただかない場合は、塗膜のはがれ等の不具合が発生する可能性がございます。」※5
  • 現場塗装の仕様は塗料の種類によって異なるため、住宅会社または塗料メーカーに問い合わせるよう案内しています。保証の対象外として「現地にて塗装した場合の塗装及び本体に関する不具合」が挙がっています。※5
  • 光セラの補修塗料(現場仕上げ塗料)には光触媒の機能はありません。※6
  • 耐候性のグレードによって再塗装の目安は施工後5〜15年、15〜20年、無機塗装のセラミックコートを使った製品は30〜40年程度と説明しています。※7

ニチハ(プラチナコート・ハイパーコートなど)

ニチハの保証では、高耐候の製品(プラチナコート30・プラチナコート・ハイパーコート)の変色・褪色は10年、純正のシーリング材などとセットで使った場合はプラチナコートが15年、プラチナコート30が30年です。※8 塗り替えの仕様については、ニチハの公式サイトは当サイトの確認用の通信を受け付けていないため、本記事では引用していません。製品名が分かったら、塗装前にニチハの窓口か住宅会社に塗り替えの可否と推奨の下塗りを確かめてください。

※8

出典:※5 ケイミュー「住宅外まわりのメンテナンスについて(重要書類)」、※6 ケイミュー「光セラ Q&A」、※7 ケイミュー「お問い合わせ・よくあるご質問(耐候性グレードと再塗装の目安)」、※8 ニチハ「ニチハ窯業系外装材の保証について」

専用の下塗りを出している塗料メーカー

塗料メーカー 製品 公式サイトの記述
エスケー化研 エスケーハイブリッドシーラーEPO 適用下地に窯業系サイディングの「工場塗装板(光触媒コーティング、無機系コーティング等も含む)」を明記。光沢の残っている劣化していない下地に塗る場合は目荒しを行う※9
大日本塗料 マイティー万能水性シーラー 「従来不適用であった、サイディング材、新生屋根材の高級仕上工法である無機コーティング、光触媒コーティング等に適用が可能」※10
大日本塗料 SBライズコート(クリヤー) 反対に、クリヤー塗料には適用できない面を明記。SBライズコートスマイルは光触媒のボードに、SBライズコートアクアは光触媒・ふっ素系・無機系のボードに「適用しません」※11
関西ペイント RSマルチシーラー 「光触媒サイディングなどに最適な下塗材」※12
日本ペイント — 普及タイプの下塗りでは付着性を確保しにくい場合があると説明(製品名は本記事では確認できていません)※1

表は各社の公式サイトの記述を編集部がまとめたものです。製品の適用条件は仕様書で変わるので、業者が使う下塗りの製品名と、その仕様書で自宅の外壁が適用下地に入っているかを確かめてください。

出典:※1 日本ペイント「よくあるご質問 No.18(高耐久サイディングの塗装改修)」、※9 エスケー化研「エスケーハイブリッドシーラーEPO(製品情報)」、※10 大日本塗料「マイティー万能水性シーラー(製品特集)」、※11 大日本塗料「SBライズコートシステム(製品特集)」、※12 関西ペイント「リフォームサミット 塗料の種類(RSマルチシーラー)」

自宅の外壁が「難付着」かを見分ける

  1. 新築時の仕様書・図面:外壁材の製品名(例:光セラ、プラチナコート)が書かれています。住宅会社に聞けば分かることもあります。ケイミューは、現場塗装の仕様は住宅会社または塗料メーカーに問い合わせるよう案内しています。※5
  2. 築年と製品の歴史:ケイミューの無機塗装は1989年の「ベルマティエ」に始まり、1999年にセラミックコート、2002年に光触媒を重ねた光セラになりました。※13 日本ペイントも2000年代初頭から高耐久サイディングが増えたとしています。※1 2000年代以降に建った家は、高耐候の製品の可能性を前提に確かめてください。
  3. 現場での診断:大日本塗料はクリヤー塗装の前に施工前診断を「必ず実施」するとし、セロハンテープでチョーキングの程度を確かめる方法と、エタノールを含ませたガーゼでボード表面を10回程度軽くこすり、ガーゼに塗膜の色が付くかで塗料を選び分ける方法を示しています。※14 国の公共建築改修工事標準仕様書も、塗り替えでは劣化部分を除去して活膜は残すこと、仕上がり面に「はじき」などがないことを確認するよう定めています。※15

「水をかけてはじくか」「碁盤目で切って付着を試す」といった方法は業者の間で使われていますが、サイディングの塗り替えの判定法として公式資料で確認できたのは上の大日本塗料の診断だけです。業者がどの方法で判断したかを聞いてください。

出典:※1 日本ペイント「よくあるご質問 No.18(高耐久サイディングの塗装改修)」、※5 ケイミュー「住宅外まわりのメンテナンスについて(重要書類)」、※13 ケイミュー「無機塗装約35年の実績」、※14 大日本塗料「SBライズコートシステム カタログ(施工前診断)」、※15 国土交通省 大臣官房官庁営繕部「公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版」

見積もりの前に業者に聞くこと

  • 自宅の外壁の製品名を伝え、塗り替えできる製品か、メーカーの指定仕様があるかを確かめたか
  • 下塗りは何を使うか(製品名)。その仕様書で、光触媒・無機・フッ素の工場塗装板が適用下地に入っているか
  • 高耐候の製品を塗り替えると、もとの光触媒や無機の機能は戻らず、一般的な現場塗装になることを説明されたか※5
  • 保証書で「既存の外壁材が原因の剥がれ」が対象外になっていないか。対象外なら、塗装前にどう確かめるのか(外壁塗装の保証)
  • 塗り替えが向かない場合、張り替えやカバー工法と比べたか(カバー工法)

確認項目は編集部の整理です。塗り替えの時期そのものは外壁の塗り替え時期で、塗料の種類は塗料の種類と選び方で説明しています。

難付着用の下塗りを含めたサイディング塗装の費用の内訳と、相見積で揃える条件はサイディング外壁の塗装費用をご覧ください。

出典:※5 ケイミュー「住宅外まわりのメンテナンスについて(重要書類)」

よくある質問

光触媒の外壁は塗り替えできますか
できますが、普及タイプの下塗りでは付着しにくいため、光触媒・無機系の工場塗装板を適用下地に明記した専用の下塗り(エスケー化研のハイブリッドシーラーEPO、大日本塗料のマイティー万能水性シーラー、関西ペイントのRSマルチシーラーなど)が必要です。ケイミューは光セラの塗り替えに指定の塗料と塗装仕様を求め、塗り替え後は光セラ仕上げには戻らないとしています。
塗り替えたらすぐ剥がれました。業者は「外壁材のせいで保証対象外」と言います
住まいるダイヤルの事例では、既存の外装材が原因で塗料が付かない場合でも、事前に説明されていれば工事内容の変更などを検討できたときは、業者に説明義務違反を追及できる可能性があると弁護士が助言しています。保証書に保証期間の記載があれば、補修請求はできるとした事例もあります。住まいるダイヤルに相談し、写真と契約書・保証書を用意してください。
自宅の外壁が高耐候の製品かどうか、どう調べればよいですか
新築時の仕様書や図面に外壁材の製品名が書かれています。分からなければ住宅会社に聞くか、外壁の裏面や小口の刻印から製品を特定してメーカーに問い合わせます。2000年代以降の家は高耐候の製品の可能性があるので、塗り替えの見積もりでは製品名を業者に伝え、下塗りの選び方を聞いてください。

出典

  1. 日本ペイント「よくあるご質問 No.18(高耐久サイディングの塗装改修)」(2026年10月25日閲覧) https://www.nipponpaint.co.jp/support/faq/18/ /確認日 2026-10-25
  2. 日本ペイント「よくあるご質問 No.23(表面加工されたサイディング)」(2026年10月25日閲覧) https://www.nipponpaint.co.jp/support/faq/23/ /確認日 2026-10-25
  3. 公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター(住まいるダイヤル)「専門家相談事例「外壁塗装のリフォーム工事後1年弱で塗料が剥がれてきた」」(2026年10月25日閲覧) https://www.chord.or.jp/case/detail/7069.html /確認日 2026-10-25
  4. 住宅リフォーム・紛争処理支援センター(住まいるダイヤル)「専門家相談事例「外壁塗装工事後、剥がれ、ひび割れ、ふくれなど不具合が発生」」(相談年月 2014年5月) https://www.chord.or.jp/case/detail/7068.html /確認日 2026-10-23
  5. ケイミュー「住宅外まわりのメンテナンスについて(重要書類)」(2026年2月現在) https://www.kmew.co.jp/maintenance/pdfs/mainte_hikari.pdf /確認日 2026-10-25
  6. ケイミュー「光セラ Q&A」(更新日の表示なし) https://www.kmew.co.jp/shouhin/siding/hikaricera/qanda.html /確認日 2026-10-23
  7. ケイミュー「お問い合わせ・よくあるご質問(耐候性グレードと再塗装の目安)」(更新日の表示なし) https://www.kmew.co.jp/inquiry/ /確認日 2026-10-23
  8. ニチハ「ニチハ窯業系外装材の保証について」(2026年8月) https://www.nichiha.co.jp/info/hosho.pdf /確認日 2026-10-11
  9. エスケー化研「エスケーハイブリッドシーラーEPO(製品情報)」(更新日の表示なし) https://www.sk-kaken.co.jp/product/undercoating-materials/hybridsealer-epo/ /確認日 2026-10-23
  10. 大日本塗料「マイティー万能水性シーラー(製品特集)」(更新日の表示なし) https://www.dnt.co.jp/products/feature/3.html /確認日 2026-10-23
  11. 大日本塗料「SBライズコートシステム(製品特集)」(更新日の表示なし) https://www.dnt.co.jp/products/feature/5.html /確認日 2026-10-23
  12. 関西ペイント「リフォームサミット 塗料の種類(RSマルチシーラー)」(更新日の表示なし) https://www.kansai.co.jp/reform-s/howto/paint/ /確認日 2026-10-23
  13. ケイミュー「無機塗装約35年の実績」(更新日の表示なし) https://www.kmew.co.jp/shouhin/siding/hikaricera/bermatier/index.html /確認日 2026-10-23
  14. 大日本塗料「SBライズコートシステム カタログ(施工前診断)」(TK-8268.24.09E) https://www.dnt.co.jp/products/building/list/upload_files/ctl_008.pdf /確認日 2026-10-23
  15. 国土交通省 大臣官房官庁営繕部「公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版」(令和7年3月21日(最終改定 令和7年5月12日)) https://www.mlit.go.jp/gobuild/content/001888823.pdf /確認日 2026-10-25
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出典:株式会社サフタ「外壁塗装セレクトナビ(公式サイト・ご利用の流れ・運営会社)」(確認日 2026-09-29)

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出典:株式会社ソーラーパートナーズ「外壁塗装パートナーズ(公式サイト・見積もり比較の流れ・よくある質問)」(確認日 2026-10-06)

3位リショップナビ外壁塗装

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出典:株式会社じげん「リショップナビ外壁塗装|外壁・屋根塗装業者を見積り比較」(確認日 2026-09-30)

4位外壁塗装の窓口

運営会社
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許可・登録
建設業許可 東京都知事許可(般-7)第160834号(公式サイトの表示)
対象
外壁塗装の見積もり(施工店の紹介)。築7年未満の住宅は対象外
対応エリア
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  • 相談から見積もりの取得まで無料。見積もり後に断ることもでき、施工店への断りの連絡を代わりに行うサービスもある
  • 運営は株式会社ドアーズ。東証上場のポート株式会社の100%子会社
  • 北海道・沖縄にお住まいの方と、築7年未満の住宅は申し込みの対象外

出典:株式会社ドアーズ「外壁塗装の窓口(公式サイト)」(確認日 2026-09-29)

5位外装工事ヒカーク

運営会社
株式会社shalcfield
対象
一戸建て・マンション・店舗などの外装工事(塗装、屋根の葺き替え・カバー工事、防水工事、雨漏り修理)の見積もり
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  • 専属アドバイザーが建物の状態を聞き取り、業者の担当者を複数名紹介。相談・紹介・現地調査・見積もりは無料
  • 加盟業者からは固定の掲載料を受け取る仕組みで、契約時の中間マージンは受け取っていないと公式サイトで説明
  • 業者への断りの連絡をアドバイザーが代わりに行う「お断り代行制度」、クレームの多い業者を外す「加盟店除名制度」がある
  • 加盟業者の無理な営業は禁止。申し込み後、業者から直接連絡が入ることはないと公式サイトで説明

出典:株式会社shalcfield「【外装工事ヒカーク】外装工事の優良業者紹介サービス(公式サイト)」(確認日 2026-09-29)

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