本文へ移動
本サイトはアフィリエイト広告を利用しています

ベランダ防水の費用:トップコート塗り替えと防水層やり直しの目安、FRP・ウレタン・シートの違い、工事の時期と外壁塗装と同時に行う判断

公開 更新 次回更新予定 2027-04編集責任者 鈴木 章悟

道路に面した住宅にかけられた足場

ベランダ・バルコニーの防水は「トップコート(表面の保護塗料)」「防水層」「下地」の3層でできていて、どこまで傷んだかで費用が大きく変わります。SUUMOの目安(諸経費・税込、㎡あたり)はトップコートの塗り直しが約5,000円〜8,000円、防水層のかぶせ直しがFRP防水で約2万8,000円〜3万5,000円、ウレタン防水で約2万5,000円〜3万円、シート防水で約2万5,000円〜4万円で、下地からやり直す場合は「約1.5倍〜」です※1。住まいるダイヤルの見積事例では、2階バルコニー3.9㎡のFRPかぶせ工法が総計74,642〜105,994円(諸経費込み)でした※2。時期の目安は、トップコートがSUUMOで5年〜10年ごと、LIXILリフォームショップで5年おき、日本ウレタン建材工業会で3〜5年毎です※1※3※4。防水層まで膨れ・破れが出たら耐用年数を超えたサインです。雨漏りは床より手すり壁や外壁との取り合いから起きることが多いため、外壁塗装のときにベランダもあわせて点検・見積するのが合理的です※1。

目次
  1. ベランダ防水は「トップコート・防水層・下地」の3層構造
  2. 工法別の費用と耐用年数:FRP・ウレタン・シートの違い
  3. トップコート塗り替えの費用と時期
  4. 防水層のやり直し:かぶせ工法と撤去工法
  5. 劣化サイン:トップコートで済む状態と防水層の工事が必要な状態
  6. 雨漏りとの関係:床より「立上り」と「取り合い」から漏れることが多い
  7. 外壁塗装と同時に行うかの判断
  8. 保証と瑕疵担保:新築10年・リフォーム瑕疵保険5年・材料メーカーの免責
  9. 日常の手入れで防水層を長持ちさせる
  10. よくある質問
PR

契約の前に、条件を満たす見積もりを2〜3社から取るのが基本です。利用は無料で、契約の義務はありません(公式サイトの表示)。

ベランダ防水は「トップコート・防水層・下地」の3層構造

SUUMOの記事(さくら事務所の一級建築士への取材)は、ベランダの防水構造を「トップコート、防水層、下地の3層から成っています。シート防水は下地の上に塩ビシートなどを直接張っています」と説明しています※1。下地は構造用合板、その上の防水層がFRP・ウレタン・シートなどの本体、いちばん上のトップコートは防水層を紫外線や雨から守る保護塗料です。

費用の考え方はこの3層に沿って分かれます。

  • トップコートだけが傷んでいる:表面の塗り直し(トップコート塗り替え)で済む
  • 防水層が傷んでいるが下地は健全:既存の防水層の上に新しい防水層をかぶせる(かぶせ工法・カバー工法)
  • 下地まで傷んでいる:既存の防水層を撤去し、下地から作り直す(撤去工法)

SUUMOの記事の取材先は「トップコートを定期的に塗り直すことが防水層を守る基本です。これさえきちんとやっておけばベランダの防水は長持ちします」と話しています※1。表面の塗り直しで済むうちに手を入れるか、下地まで傷ませてから作り直すかで、工事の範囲と金額が大きく変わります。

出典:※1 SUUMO リフォームタイムズ(株式会社リクルート)「ベランダ防水工事の費用相場。ベランダ防水の種類と耐用年数、メンテナンスの時期を紹介」

工法別の費用と耐用年数:FRP・ウレタン・シートの違い

SUUMOは、下地がそのまま使える場合に既存の防水層の上から新しい防水層をかぶせる費用(諸経費・税込)として、次の目安を示しています※1。

種類 工事費用の目安(㎡あたり) 耐用年数
トップコート 約5,000円〜8,000円 約5年〜10年
FRP防水 約2万8,000円〜3万5,000円 約10年〜18年
ウレタン防水 約2万5,000円〜3万円 約10年〜13年
シート防水 約2万5,000円〜4万円 約13年〜20年

出典:SUUMO リフォームタイムズ(2025年1月20日公開)。FRP・ウレタンは「トップコート塗りを含む」、下地から施工する場合は「既存の解体撤去費等を含めて上記の約1.5倍〜」※1。

LIXILリフォームショップは、工事費用の相場をFRP防水「10万~20万円、平米単価は3,000~7,000円ほど」、ウレタン防水「7.5万~20万円、平米単価は4,000~8,000円ほど」、シート防水「7万~9万円、平米単価は2,500~7,000円ほど」としています※3。SUUMOの㎡単価と大きく違いますが、SUUMOはトップコート・諸経費・税を含む金額と明記しており、単価に何が含まれるかが出典によって異なります。見積を比べるときは、㎡単価だけでなく「トップコート込みか」「諸経費・税込みか」「下地処理を含むか」を揃えて確認してください。

業界の検討値としては、日本ウレタン建材工業会が日本建築学会の検討(2012年)として、FRP系塗膜防水・ウレタンゴム系塗膜防水・合成高分子系シート防水のリファレンスサービスライフをいずれも「15年」と紹介しています※5。

FRP防水:2000年代以降の木造住宅ではほとんどがFRP

SUUMOの取材先は「ベランダで使われている防水の種類は2000年代に入ってからの新築ではFRP防水がほとんどです。木造住宅では9割以上がFRP防水と思っていいでしょう」と話しています※1。FRPは繊維で強化したプラスチックで、硬化すると硬く丈夫になるため、人が歩くベランダ床に向いています。住宅瑕疵担保責任保険の設計施工基準(住宅保証機構)では、FRP系塗膜防水工法は「ガラスマット補強材を2層(ツープライ)以上とする」のが原則で、防水材製造者の施工基準による場合は1層以上とできると定めています※6。耐用年数はSUUMOで「10年~15年といわれていますが、定期的にトップコートの塗り直しを行えばもっと長持ちします」とされています※1。

ウレタン防水:築年数の古い家と改修でよく使われる

ウレタン防水は、日本ウレタン建材工業会の説明で「液状のウレタン樹脂を下地に塗布して硬化させ、所定の厚さの防水層を形成させる工法」で、硬化すると「ゴム弾性のある塗膜」になります。長所は「弾性があり、伸びが大きいこと」と「複雑な箇所でも容易に施工できること」、短所は「下地の形状や施工技量により仕上がりに差が出る場合があります。また材料が硬化するまで時間が必要です」とされています※7。

SUUMOの取材先は、ウレタン防水は「かつて木造住宅では主流だった防水方法」で「築30年~40年の築古の家ではウレタン防水を採用していることが多い」とし、表面をモルタルで保護している場合は「既存の防水層はそのままにしてその上にウレタン防水層を足す方法でメンテナンスすることが多い」と説明しています。ただし「FRPのように固くないので、ベランダを使っているうちに切れたり、破れたりといったことが起こりがち」で、「FRP防水より早めにトップコートの塗り直しをやったほうがよい」とも話しています※1。

シート防水:鉄骨系住宅に多く、専門業者の施工が前提

シート防水は塩化ビニール製などの防水シートを敷き詰める工法です。SUUMOの取材先は「木造住宅ではあまり見られませんが、鉄骨系の住宅で採用されるケースが多い」「シート防水の施工は専門の業者でなくては難しいのです。そのために工事費が高くなることがあります」と話しています。シートなのでトップコートは特に必要ないとされています※1。

出典:※1 SUUMO リフォームタイムズ(株式会社リクルート)「ベランダ防水工事の費用相場。ベランダ防水の種類と耐用年数、メンテナンスの時期を紹介」、※3 LIXILリフォームショップ(株式会社LIXIL)「ベランダのリフォームガイド|費用相場と失敗しないポイント・注意点」、※5 日本ウレタン建材工業会(NUK)「防水層の標準耐用年数」、※6 住宅保証機構株式会社「まもりすまい保険 設計施工基準・同解説(2025年版)」、※7 日本ウレタン建材工業会(NUK)「ウレタン防水Q&A」

トップコート塗り替えの費用と時期

トップコートの塗り替えは、SUUMOで「高圧洗浄や下地調整などを含めて、約5000円~8000円/m2」です※1。防水層のかぶせ直し(約2万5,000円〜/㎡)より㎡単価が低いため、ここで手を入れるかどうかが長期の費用を左右します。

塗り替えの時期の目安は、出典によって幅があります。

出典 トップコート塗り替えの目安
SUUMO(ベランダ防水の記事) 「5年~10年ごとくらいを目安」。防水工事後「7年~10年目あたりで表面のトップコートが傷んできます」
LIXILリフォームショップ FRP防水・ウレタン防水とも「5年おきにトップコートの再塗装が必要」
日本ウレタン建材工業会(屋上等の維持管理) 保護の塗料は「劣化の状況に応じて、3~5年毎に塗り替え」
SUUMO(雨漏りの記事) 陸屋根やベランダは「10年〜15年に1回の割合」

出典:SUUMO※1※8、LIXILリフォームショップ※3、日本ウレタン建材工業会※4。

年数は目安なので、実際には表面の状態で判断します。日本ウレタン建材工業会は「保護の塗料が薄くなっている、剥離を起こしている、ひび割れがある等の異常が認められた場合は、施工業者に連絡して下さい」としています※4。同工業会は屋上の公共工事仕様を例に、保護仕上塗料を5年程度毎に再塗布すると「15年程度の耐久性(防水性能の保持)が可能」とも説明しています※7。

出典:※1 SUUMO リフォームタイムズ(株式会社リクルート)「ベランダ防水工事の費用相場。ベランダ防水の種類と耐用年数、メンテナンスの時期を紹介」、※3 LIXILリフォームショップ(株式会社LIXIL)「ベランダのリフォームガイド|費用相場と失敗しないポイント・注意点」、※4 日本ウレタン建材工業会(NUK)「ウレタン塗膜防水の維持管理上のお願い」、※7 日本ウレタン建材工業会(NUK)「ウレタン防水Q&A」、※8 SUUMO リフォームタイムズ(株式会社リクルート)「雨漏りの修理・補修の費用相場。屋根や外壁など箇所別の対処方法と台風対策」

防水層のやり直し:かぶせ工法と撤去工法

防水層まで傷んだ場合の工事は、下地が使えるかどうかで2つに分かれます。住まいるダイヤルの見積事例は「劣化の程度が軽微で、立上り部の浮きがないため、既存防水層の上から新たな防水層(FRP防水)を施工(かぶせ工法)する」とし、「劣化が著しい場合は、既存防水層を撤去し、改めて下地から防水層を施工(撤去工法)する。そのため、費用は下記のかぶせ工法の場合より1.5倍程度かかる」と説明しています※2。SUUMOも下地から施工する場合は「既存の解体撤去費等を含めて上記の約1.5倍~」としており、2つの出典で目安が一致しています※1。

SUUMOは、床の下地まで傷んだ場合に加えて「ベランダの柵の塗装や取り合い部分のコーキングのやり直しなども絡んでくると費用はかさみます」とし、劣化具合で費用が変わるため調査を依頼して見積をもらうよう勧めています※1。掲載されている実例は、散水調査で浸入口を見つけてウレタン防水とトップコート、手すりの塗装を行ったケースが29万円、築20年で既存防水の上に下地を造作し、ウレタン防水と塩ビシート防水を重ねたケースが43万円です(いずれも施工当時の費用)※1。

見積書の例:住まいるダイヤル「バルコニー床を再防水する」

住まいるダイヤルが公開している戸建リフォーム見積事例(2階バルコニー、施工面積3.9㎡、FRP防水のかぶせ工法)の明細は次のとおりです※2。

名称 規格・仕様 数量 単価(円) 金額(円)
シート養生 防炎1類 材工共 14.0㎡ 450~587 6,294~8,219
下地洗浄 ケレン・水洗い・清掃 手間 3.9㎡ 291~393 1,135~1,532
FRP防水工事 L-FF 仕上塗料塗り 材工共 3.9㎡ 14,044~20,148 54,773~78,578
合計 62,202~88,328
諸経費 工事費合計の20% 12,440~17,666
総計 74,642~105,994

この事例は「下地補修工事、大型設備の運搬搬入費等は…上記見積りには含んでおりません」と注記されており、「解体して初めて判明するような予測不能な場合への対応方法等につき、約定しておくことが重要です」と助言しています※2。ベランダの防水工事では、既存の防水層をめくってから下地の傷みが見つかることがあるため、契約前に「下地が傷んでいた場合の追加費用の単価と、その場合の連絡方法」を書面で決めておくと、工事中のトラブルを避けやすくなります。

出典:※1 SUUMO リフォームタイムズ(株式会社リクルート)「ベランダ防水工事の費用相場。ベランダ防水の種類と耐用年数、メンテナンスの時期を紹介」、※2 公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター(住まいるダイヤル)「バルコニー床を再防水する(戸建リフォーム見積事例)」

劣化サイン:トップコートで済む状態と防水層の工事が必要な状態

SUUMOとAGCポリマー建材(ウレタン防水材サラセーヌのメーカー)が挙げる点検項目を、対応の目安ごとに整理しました※1※9。外壁の劣化症状の見方は外壁の劣化症状のページもあわせてご覧ください。

見えている症状 出典の説明 対応の目安
指で触ると白い粉がつく(チョーキング) 「トップコートの傷み始めには、チョーキングという現象が見られます」(SUUMO) トップコート塗り替えの時期
表面の細かいひび割れ、塗膜のはがれ 「防水層の保護という役割を果たせませんからトップコートをやり直す必要があります」(SUUMO) トップコート塗り替え
保護仕上材が薄い・剥離・ひび割れ 点検項目として列挙(AGCポリマー建材) 施工業者に連絡
防水層の膨れ・断裂(破れ) 「膨れや断裂が見られたら、もう耐用年数を超えています」(SUUMO) 防水層の工事
シート防水の浮き・はがれ 「そうなると防水工事をやり直さなければなりません」(SUUMO) 防水層の工事
床に水たまりができる 「正常であれば水たまりはできません」。排水溝のゴミや防水層の膨れが原因のことがある(SUUMO) 排水口の清掃、膨れがあれば防水層の工事
室内への雨漏り 「防水層からの水漏れとは限らず、手すりの笠木(かさぎ)の劣化などが原因のこともあります」(SUUMO) 原因調査のうえ補修

SUUMOの取材先は、防水層の膨れや断裂を放置すると「駆体に雨水が浸透して木部を腐らせるおそれがあります」と注意しています※1。下地の合板まで傷むと撤去工法になり、費用はかぶせ工法の1.5倍程度が目安です。

出典:※1 SUUMO リフォームタイムズ(株式会社リクルート)「ベランダ防水工事の費用相場。ベランダ防水の種類と耐用年数、メンテナンスの時期を紹介」、※9 AGCポリマー建材株式会社「ご採用いただいたお客様へ(ウレタン塗膜防水 サラセーヌ)」

雨漏りとの関係:床より「立上り」と「取り合い」から漏れることが多い

ベランダからの雨漏りというと床の防水層を疑いがちですが、SUUMOの取材先は「手すり側や窓側の防水層の立ち上がり部分の端、笠木と壁の取り合い部などから雨水が浸入することがよくあります。実は床からよりもそうした周辺部から水漏れすることのほうが多いのです」と話しています※1。

新築の瑕疵保険の基準では、防水層の立上りを「開口部の下端で 120㎜ 以上、それ以外の部分で 250㎜ 以上」とし、取合い部に防水テープやシーリングで止水措置を講じること、手すり壁の上端に金属製の笠木を設けること、笠木を釘やねじで固定する場合は貫通部に止水措置を講じることを定めています※6。笠木の継ぎ目や外壁とのシーリングは、外壁塗装の付帯部・シーリング工事と範囲が重なる部分です。付帯部の塗装範囲は付帯部塗装の範囲で整理しています。

住宅保証機構は、同社の瑕疵保険の保険金支払い累計件数(2023年度末時点)で「「壁の防水」に係る事故が72.5%」「「屋根の防水」21.4%と合わせると全体の93.9%が外壁・屋根からの雨漏り」とし、「バルコニーの防水に係る事故は「壁の防水」として分類しております」と明記しています※6。ベランダの防水は、外壁と一体の雨漏り対策として扱われているということです。

出典:※1 SUUMO リフォームタイムズ(株式会社リクルート)「ベランダ防水工事の費用相場。ベランダ防水の種類と耐用年数、メンテナンスの時期を紹介」、※6 住宅保証機構株式会社「まもりすまい保険 設計施工基準・同解説(2025年版)」

外壁塗装と同時に行うかの判断

SUUMOの取材先は「外壁と屋根、ベランダは家の防水の三大ポイントです。外壁や屋根のリフォーム時にはベランダの防水も併せて検討しましょう」とし、まとめで「防水工事はベランダ、外壁、屋根の3点をセットで行うのが望ましい」としています※1。LIXILリフォームショップも、外壁とベランダの色を揃える観点から「ベランダのリフォームと同じタイミングで外壁の塗装や張り替えを行うのも良いでしょう」としています※3。

費用面で押さえておきたいのは、ベランダ床の防水工事そのものには足場が計上されないことがある点です。住まいるダイヤルの見積事例(床のかぶせ工法)の仮設工事はシート養生のみで、「外部足場の計上の仕方は、工事内容や敷地状況などによって異なります」と注記されています※2。一方、雨漏りの原因になりやすい手すり壁の外側、笠木、外壁との取り合いは建物の外側の作業になります。外壁塗装で足場を組む時期にベランダも点検してもらい、トップコートの塗り替えや取り合いのシーリングを同じ見積に入れておくと、別々に依頼するより手配の手間が少なく、雨漏りの原因箇所をまとめて確認できます。足場代の考え方は外壁塗装の足場代、外壁塗装全体の費用は外壁塗装の費用の目安をご覧ください。

外壁塗装の見積にベランダを含める場合は、次の点を行ごとに分けて書いてもらうと比較しやすくなります。

  • 工事内容:トップコート塗り替えのみか、防水層のかぶせ工法か、撤去工法か
  • 工法と材料:FRP・ウレタン・シートのどれか、製品名、トップコートの有無
  • 数量:床と立上りの㎡数(住まいるダイヤルの例のように㎡単価×数量で)
  • 下地処理:洗浄・ケレン・下地補修が含まれるか
  • 周辺部:笠木・手すり壁・サッシまわりのシーリング、手すりの塗装を含むか
  • 追加費用:下地が傷んでいた場合の単価と連絡方法

出典:※1 SUUMO リフォームタイムズ(株式会社リクルート)「ベランダ防水工事の費用相場。ベランダ防水の種類と耐用年数、メンテナンスの時期を紹介」、※2 公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター(住まいるダイヤル)「バルコニー床を再防水する(戸建リフォーム見積事例)」、※3 LIXILリフォームショップ(株式会社LIXIL)「ベランダのリフォームガイド|費用相場と失敗しないポイント・注意点」

保証と瑕疵担保:新築10年・リフォーム瑕疵保険5年・材料メーカーの免責

新築住宅の場合、品確法第94条は、請負人が「注文者に引き渡した時から十年間、住宅のうち構造耐力上主要な部分又は雨水の浸入を防止する部分として政令で定めるもの」の瑕疵について担保責任を負うと定め、これに反する注文者に不利な特約は無効としています(売買は第95条)※10。政令は「雨水の浸入を防止する部分」を「住宅の屋根若しくは外壁又はこれらの開口部に設ける戸、わくその他の建具」と、屋根・外壁の内部または屋内にある雨水の排水管と定めています※11。政令の列挙に「バルコニー」という言葉はありませんが、新築の瑕疵保険の設計施工基準はバルコニーの防水を基準として定め、事故を「壁の防水」に分類しています※6。築10年以内の家でベランダまわりから雨漏りした場合は、まず建てた会社(または売主)に連絡してください。

リフォームで行う防水工事には品確法の10年は適用されません。日本ウレタン建材工業会は、新築以外は「発注者と請負人の契約によることになります」とし、「民間工事標準請負人契約約款に基づくので2年または不具合(契約不適合)を知ってから1年」とされると説明しています※7。工事会社がリフォーム瑕疵保険に加入している場合、住宅瑕疵担保責任保険協会によれば「保険期間は構造耐力上主要な部分・雨水の浸入を防止する部分は5年間、その他の部分は1年間」で、雨漏りが発生した場合の補修費用が対象になります※12。

防水材メーカーの保証にも対象外があります。AGCポリマー建材は防水保証の免責事項として「防水施工箇所以外からの漏水の場合」「漏水を伴わない経年劣化(フクレ、シワ、変色、保護仕上材の劣化、等)の場合」「注意事項及び維持管理のお願いを遵守されていることが確認できない場合」「漏水を知ってから1年以内に通知をいただけなかった場合」を挙げています※9。トップコートの劣化は保証の対象外で、塗り替えは同社も「保護仕上材は定期的に塗り替えてください(有償)」としています。契約時には保証書の対象(防水層からの漏水か)、期間、除外事項を書面で確認してください。

出典:※6 住宅保証機構株式会社「まもりすまい保険 設計施工基準・同解説(2025年版)」、※7 日本ウレタン建材工業会(NUK)「ウレタン防水Q&A」、※9 AGCポリマー建材株式会社「ご採用いただいたお客様へ(ウレタン塗膜防水 サラセーヌ)」、※10 e-Gov法令検索「住宅の品質確保の促進等に関する法律」、※11 e-Gov法令検索(デジタル庁)「住宅の品質確保の促進等に関する法律施行令(第5条)」、※12 住宅瑕疵担保責任保険協会「リフォームのかし保険」

日常の手入れで防水層を長持ちさせる

排水口の詰まりは、水たまりをつくって防水層の劣化を早めます。日本ウレタン建材工業会は「1ヶ月に一度は点検して土や枯葉などの堆積を除去することを推奨」し、植木鉢を置く場合は「ゴムマットを敷き、その上に植木鉢の受け皿を置き、その上に植木鉢を置いてください」としています※7。SUUMOの取材先も「ベランダの掃除は数カ月に一度はていねいにやるのがいい」と話しています※1。

防水工事の工期は、ウレタン防水で「一般的なバルコニー施工の例だと、プライマーで1日、ウレタン防水2層で各1日、保護仕上げ塗料で1日、合計4日間程度」に加え、下地処理に1日以上が必要とされています※7。AGCポリマー建材も「施工終了後でも数日間の養生が必要です」とし、養生期間中は歩いたり重いものを置いたりしないよう求めています※9。洗濯物を干す場所は事前に決めておきましょう。

出典:※1 SUUMO リフォームタイムズ(株式会社リクルート)「ベランダ防水工事の費用相場。ベランダ防水の種類と耐用年数、メンテナンスの時期を紹介」、※7 日本ウレタン建材工業会(NUK)「ウレタン防水Q&A」、※9 AGCポリマー建材株式会社「ご採用いただいたお客様へ(ウレタン塗膜防水 サラセーヌ)」

よくある質問

ベランダのトップコート塗り替えはいくらですか?
SUUMOの目安は高圧洗浄や下地調整を含めて約5,000円〜8,000円/㎡(諸経費・税込)です。防水層のかぶせ直し(FRPで約2万8,000円〜3万5,000円/㎡)に比べて大幅に安く済むため、チョーキングや細かいひび割れの段階で塗り替えるのが費用を抑える基本です。
ベランダの防水工事は何年ごとに必要ですか?
トップコートはSUUMOで5年〜10年ごと、LIXILリフォームショップで5年おき、日本ウレタン建材工業会(屋上等)で3〜5年毎が目安です。防水層の耐用年数はSUUMOでFRP約10年〜18年、ウレタン約10年〜13年、シート約13年〜20年。年数より、膨れ・破れ・水たまりなどの症状を優先して判断してください。
FRP防水とウレタン防水はどちらがよいですか?
どちらが優れているとは一概にいえません。SUUMOによると2000年代以降の木造新築ではFRPが9割以上で、硬く丈夫なのが特長です。ウレタンは弾性があり複雑な形でも施工しやすく、築年数の古い家や、既存の防水層の上に重ねる改修でよく使われます。既存の防水の種類と下地の状態によって選ぶ工法が変わるため、現地調査で既存の工法を確認してもらってください。
外壁塗装と一緒にやるべきですか?
SUUMOは外壁・屋根・ベランダを「家の防水の三大ポイント」とし、外壁や屋根のリフォーム時にベランダの防水もあわせて検討するよう勧めています。ベランダの雨漏りは床より手すり壁や外壁との取り合いから起きることが多く、外壁塗装の点検とまとめて原因を確認できます。トップコートの塗り替え時期が近ければ、外壁塗装の見積に別行で入れてもらうと比較しやすくなります。
新築から10年以内にベランダから雨漏りしました。費用は誰が負担しますか?
品確法は新築住宅の「雨水の浸入を防止する部分」の瑕疵について、引き渡しから10年間、請負人・売主が担保責任を負うと定めています。新築の瑕疵保険ではバルコニーの防水の事故は「壁の防水」として扱われています。まずは建てた会社(売主)に連絡し、点検と原因の確認を求めてください。なお、防水材メーカーの防水保証でも、漏水を伴わない保護仕上材(トップコート)の劣化は対象外とされています。

出典

  1. SUUMO リフォームタイムズ(株式会社リクルート)「ベランダ防水工事の費用相場。ベランダ防水の種類と耐用年数、メンテナンスの時期を紹介」(2025年1月20日公開) https://suumo.jp/remodel/blog/entry/20250120/001 /確認日 2026-10-27
  2. 公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター(住まいるダイヤル)「バルコニー床を再防水する(戸建リフォーム見積事例)」(2026年10月27日閲覧) https://www.chord.or.jp/reform/house10_01.html /確認日 2026-10-27
  3. LIXILリフォームショップ(株式会社LIXIL)「ベランダのリフォームガイド|費用相場と失敗しないポイント・注意点」(2026年6月29日更新) https://www.lixil-reformshop.jp/column/article/reform_balcony_cost/ /確認日 2026-10-27
  4. 日本ウレタン建材工業会(NUK)「ウレタン塗膜防水の維持管理上のお願い」(2026年10月27日閲覧) https://www.nuk-pu.jp/technical/urethane-maintenance.html /確認日 2026-10-27
  5. 日本ウレタン建材工業会(NUK)「防水層の標準耐用年数」(2026年10月27日閲覧(2012年 建築仕上環境フォーラム発表の抜粋)) https://www.nuk-pu.jp/technical/design-life.html /確認日 2026-10-27
  6. 住宅保証機構株式会社「まもりすまい保険 設計施工基準・同解説(2025年版)」(2025年4月 第1版発行) https://filebox.mamoris.jp/_.pdf /確認日 2026-10-27
  7. 日本ウレタン建材工業会(NUK)「ウレタン防水Q&A」(2026年10月27日閲覧) https://www.nuk-pu.jp/technical/urethane-faq.html /確認日 2026-10-27
  8. SUUMO リフォームタイムズ(株式会社リクルート)「雨漏りの修理・補修の費用相場。屋根や外壁など箇所別の対処方法と台風対策」(2026年6月12日更新) https://suumo.jp/remodel/blog/entry/20240529/003 /確認日 2026-10-27
  9. AGCポリマー建材株式会社「ご採用いただいたお客様へ(ウレタン塗膜防水 サラセーヌ)」(2026年10月27日閲覧) https://www.saracenu.com/attention/ /確認日 2026-10-27
  10. e-Gov法令検索「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(平成十一年法律第八十一号(2026年10月27日閲覧)) https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000081 /確認日 2026-10-27
  11. e-Gov法令検索(デジタル庁)「住宅の品質確保の促進等に関する法律施行令(第5条)」(平成十二年政令第六十四号(2026年10月27日閲覧)) https://laws.e-gov.go.jp/law/412CO0000000064 /確認日 2026-10-27
  12. 住宅瑕疵担保責任保険協会「リフォームのかし保険」(2026年10月27日閲覧) https://www.kashihoken.or.jp/individuals/reform/reform-top.php /確認日 2026-10-27
PR

外壁塗装の見積もりサービス ランキング

順位は、各社の公式サイトで確認できた対応範囲と、当サイトの広告掲載条件(成果報酬と承認率)をもとに編集部が決めています。

1位外壁塗装セレクトナビ

運営会社
株式会社サフタ
対象
一戸建て・マンションの外壁塗装・屋根塗装などの塗装工事の見積もり
対応エリア
全国
  • 依頼内容を入力すると、条件に合う塗装店3〜5社から現地調査の日程調整の連絡が入る。見積書は約3営業日が目安と公式サイトで説明
  • 登録業者は全国600社超。登録にあたり塗装業者の企業調査を行っていると公式サイトで説明
  • 利用は無料で、契約の義務はない
  • セレクトナビ経由で成約すると、お祝い金の申請ができる(金額は公式サイトで確認)

出典:株式会社サフタ「外壁塗装セレクトナビ(公式サイト・ご利用の流れ・運営会社)」(確認日 2026-09-29)

2位外壁塗装パートナーズ

運営会社
株式会社ソーラーパートナーズ
対象
一戸建ての外壁塗装・屋根塗装の見積もり(自社施工の塗装店の紹介)
対応エリア
全国(北海道を除く)
  • 紹介するのは、販売から施工・アフターまで自社で行う塗装店に限ると公式サイトで説明。施工実績100棟以上・創業3年目以上など7つの審査基準がある
  • 申し込むと、専門アドバイザーから電話で相談の連絡が入り、条件に合う塗装店を最大3社紹介。見積もり比較は無料で、契約の義務はない
  • 断りの連絡を代わりに行う「お断り代行」と、押し売りや不適切な見積もりを禁じる「イエローカード制度」がある
  • 自治体の助成金の条件(市内業者・事前登録・塗料の指定など)を調べたうえで塗装店を紹介すると、よくある質問で説明
  • 北海道の外壁塗装は申し込みの対象外

出典:株式会社ソーラーパートナーズ「外壁塗装パートナーズ(公式サイト・見積もり比較の流れ・よくある質問)」(確認日 2026-10-06)

3位リショップナビ外壁塗装

運営会社
株式会社じげん(東証プライム上場)
対象
外壁・屋根の塗装(築8年以上、1年以内に工事予定)
対応エリア
全国
  • 条件に合う塗装会社を最大4社まで無料で紹介し、現地調査の日程調整も代行する
  • 加盟会社は全国500社で、加盟前に担当者が面談して審査していると公式サイトで説明している
  • 紹介された会社と契約する義務はない。しつこい営業があれば運営会社に連絡できる

出典:株式会社じげん「リショップナビ外壁塗装|外壁・屋根塗装業者を見積り比較」(確認日 2026-09-30)

4位外壁塗装の窓口

運営会社
株式会社ドアーズ(ポート株式会社の100%子会社)
許可・登録
建設業許可 東京都知事許可(般-7)第160834号(公式サイトの表示)
対象
外壁塗装の見積もり(施工店の紹介)。築7年未満の住宅は対象外
対応エリア
全国(北海道・沖縄を除く)
  • 全国5,500社以上の加盟店から、要望に合う施工店を紹介。最大4社の相見積もりを取れる(公式サイトの表示)
  • 相談から見積もりの取得まで無料。見積もり後に断ることもでき、施工店への断りの連絡を代わりに行うサービスもある
  • 運営は株式会社ドアーズ。東証上場のポート株式会社の100%子会社
  • 北海道・沖縄にお住まいの方と、築7年未満の住宅は申し込みの対象外

出典:株式会社ドアーズ「外壁塗装の窓口(公式サイト)」(確認日 2026-09-29)

5位外装工事ヒカーク

運営会社
株式会社shalcfield
対象
一戸建て・マンション・店舗などの外装工事(塗装、屋根の葺き替え・カバー工事、防水工事、雨漏り修理)の見積もり
対応エリア
全国
  • 専属アドバイザーが建物の状態を聞き取り、業者の担当者を複数名紹介。相談・紹介・現地調査・見積もりは無料
  • 加盟業者からは固定の掲載料を受け取る仕組みで、契約時の中間マージンは受け取っていないと公式サイトで説明
  • 業者への断りの連絡をアドバイザーが代わりに行う「お断り代行制度」、クレームの多い業者を外す「加盟店除名制度」がある
  • 加盟業者の無理な営業は禁止。申し込み後、業者から直接連絡が入ることはないと公式サイトで説明

出典:株式会社shalcfield「【外装工事ヒカーク】外装工事の優良業者紹介サービス(公式サイト)」(確認日 2026-09-29)

費用の記事

PR
全国の600社を超える塗装店から適切な業者をご紹介【外壁塗装セレクトナビ】